旅行は楽しみな時間ですが、その一方で、旅行先で災害に遭遇する可能性もゼロではありません。特に日本は地震や津波などの自然災害が多い国であり、旅行中に災害に遭遇するリスクは無視できません。そこで今回は、「旅行先で災害に遭った時にどうすればいいか」、「災害にあった時でも安心な対策」をレクチャーいたします。
出発前
防災グッズの選び方と持ち物リスト
旅行者が持って行くべき防災グッズの具体的なリストとその選び方について説明します。
まず、旅行者は必要な防災グッズを選択して入れていきましょう。
防災グッズの選び方については、東日本大震災の経験者目線での防災グッズの選び方とランキングが提供されています。避難地や避難生活において、必要性・便利さ・使いやすさを考慮して選ぶことが推奨されます。例えば、
- 加熱剤
- 防災ラジオなどの情報ツール
- ロウソクなどの灯り
- 電源やモバイルバッテリー
- 貴重品管理のためのポーチやバッグ
- 衛生用品
- 水
などがあります。防災グッズの中でも旅行で携帯できるようなものは、持っていきましょう。特にポーチに入れて持ち運べると便利です。ポーチの中にどのようなものを入れるかは下段で説明します。
複数の交通手段を把握する
災害は交通手段に大きな影響を与える可能性があります。そのため、旅行先に到着するための複数のルートを調査しておくことが重要です。これにより、一部の交通手段が利用不可能になった場合でも、柔軟に移動計画を変更できます。
最近では、各国の交通手段アプリがあると思いますが、災害などにあった場合は、紙の方が、携帯の充電を気にしなくてよいので、旅行する地域の紙の地図を忍ばせておくと良いでしょう。
防災ポーチを用意する
防災ポーチは、緊急時に必要な物品をすぐに手に入れるための重要な道具です。非常食、飲料水、使い捨てカイロ、懐中電灯、携帯用充電器、応急処置用品など、生存に必要な基本的なアイテムを詰めておきましょう。また、重要な書類や現金、地図、防災用ホイッスルも含めることを忘れないでください。
防災ポーチに入れるものリスト
防災ポーチには以下のアイテムを含めることをお勧めします。
- 非常食(栄養価の高い缶詰や乾燥食品)
- 飲料水(ペットボトルの水)
- 使い捨てカイロ
- ライトやヘッドランプ
- ラジオ(手回し式やソーラー充電式がおすすめ)
- 携帯用充電器(モバイルバッテリーなど)
- 応急処置用品(絆創膏、消毒薬、包帯など)
- 携帯用トイレセット(ビニール袋、トイレットペーパー、消臭剤)
- 防寒具(毛布や防寒着)
- 予備の眼鏡やコンタクトレンズ、処方薬
- 重要な書類や現金
- 地図やコンパス
- 防災用ホイッスル
- ペンライト
ペンライトは、停電になった時にとても役に立ちます。停電になることは海外ではよくあります。ペンライトは携帯と違って電池の持ちもかなり長く、停電の時も安心して避難などもできますので、確実にポーチに忍ばせておきましょう。
目的地の災害リスクの調査方法
旅行先の災害リスクを事前に調査することも重要です。災害リスクの調査方法としては、以下の情報提供サービスを活用することが推奨されます。
気象庁ホームページ: 気象警報・注意報、台風情報、解析雨量など、気象庁が発表している防災気象情報は、気象庁ホームページで確認できますし、国土交通省防災情報提供センターの携帯電話用サイト: 国土交通省が提供する防災情報提供センターの携帯電話用サイトも利用できます。
気象会社の情報提供サービス: 気象会社が提供する情報提供サービスも利用できます。さらに、防災アプリなどあると便利です。「Yahoo!防災速報」のような防災アプリを利用することで、災害情報をリアルタイムで受け取ることができます。
また海外でも、その国の気象を担当している機関がありますので、そこのホームページやSNSはチェックしておきましょう。
旅行先についたとき
旅行先に到着したら、まずは宿泊施設や観光地の災害対策を確認しましょう。ホテルや観光地には、災害時の避難方法や避難場所が示されていることが多いです。
ホテルの災害対応では、 倒壊や類焼の危険性がなければ、原則通り館内避難とする。倒壊や類焼の危険性があれば、避難所の避難場所へと避難誘導してくれます。スタッフの指示に従いましょう
観光地の中でも、アクティビティの最中であったり、観光施設の見学中・周辺でのショッピング中であったり、旅館・ホテルでの宿泊中など、様々な場面で災害は起こり得ます。
その施設の非常口や避難経路は頭に入れておきましょう。
外国人旅行客は、観光に携わる宿泊施設や観光施設等の皆様が災害発生時に外国人旅行者に対して、適切な情報提供、また、円滑な案内・誘導ができるよう、日本では対応していますが、海外では少ないので、その都度確認しておくことが必要です。
実際に災害が起こってしまったとき
災害発生時の適切な行動と避難方法
地震や津波などの災害が発生した場合の具体的な行動指針について説明します。
直ちに避難: 強い地震(震度4程度以上)もしくは長時間のゆっくりとした揺れを感じたときには、津波警報や避難指示を待たず、直ちに避難することが推奨されますし、津波警報を覚知した場合にも、避難指示を待たずに、直ちに避難することが求められます。
津波ハザードマップの確認も必要です。津波ハザードマップは、津波が発生した時にその地域の住民が迅速に避難できるようにするためのものです。数値シミュレーションにより求めた浸水範囲や避難場所・避難路などを示しています。海の近くに旅行の際は津波ハザードマップは必ず調べておきましょう。
こちらは当たり前ですが、地震発生時の行動指針として、 地震発生直後は、まず揺れによる被害から身を守ります。屋内では、テーブルや机の下に身を隠すなど、揺れによる被害から身を守ることが推奨されます。
帰宅できる状況になるまで宿泊先で待機
災害発生後、家族との再会や自宅への帰宅を急ぎたい気持ちは強いですが、状況によってはその判断が危険を伴うことがあります。例えば、地震や洪水などで道路が寸断され、移動そのものが困難になった場合、あるいは暗闇や混乱により周囲が安全でない状況下では、無理に帰宅を試みるよりも、まずは安全な場所で待機することが推奨されます。公的機関からの情報を活用し、自分の状況や周辺の状況を正確に把握し、移動が許可されてから帰宅を考えることが肝要です。さらに、宿泊先では自分の安全を確保するため、必要な手段を取ることも重要です。例えば、適切な食糧や水の確保、適切な衛生環境の維持、そして適度な休息を確保することなどです。
帰宅方法と連絡方法の確立
災害発生時の帰国方法と連絡方法について説明します。
日本国内であれば、 市町村が提供する防災メールを登録することで、災害情報を直接受け取ることができます。
テレビも災害情報を提供しています。特に地元のテレビ局は、地元の情報を詳しく伝えてくれます。
また地元地域の災害情報の入手: 地元地域の災害情報を収集するには、ケーブルテレビ放送やコミュニティFM放送が便利です。
ライフラインアカウント検索: 「#見つける」タブ内の「ライフライン」の検索ボックスに郵便番号を入力すると、該当地域に関する災害情報を発信している「ライフラインアカウント」を見つけることができます。
Twitterでの情報確認は、世界どこでもある程度使えるので、災害情報のアカウントは旅行する地域のものは、確認しておくと良いと思います。
防災アプリの選び方
防災アプリもお勧めです。「Yahoo!防災速報」のような防災アプリを利用することで、災害情報をリアルタイムで受け取ることができます。しかし、防災アプリを選ぶ際には、情報の信頼性、必要な機能の豊富さ、直感的な操作性の3つのポイントを考慮することが重要です。
情報の信頼性
防災アプリの情報源が信頼できるかどうかは最重要です。気象庁など政府が発表した情報であれば信頼性は高いでしょう。また、ユーザー数が多いアプリも信頼性の指標となります。
必要な機能の豊富さ
防災アプリには、災害時に避難場所を教えてくれるシステムや、大切な人の安否を知らせてくれる機能など、豊富な機能が必要です。また、災害が複合的に押し寄せる可能性もあるため、多機能な防災アプリがおすすめです。
直感的な操作性
いくら便利な機能が豊富にあっても、使いづらい防災アプリでは意味がありません。直感的に使えて操作がしやすい防災アプリを選びましょう。また、アプリが正常に稼働するかを確認するためにも、ダウンロード後は何度か起動してみることが重要です。
以上のポイントを踏まえて、防災アプリを選ぶことで、災害時の適切な行動と避難方法をより確実に把握することができます。
防災アプリお勧め5選
Yahoo!防災速報
4地点の設定が可能!便利な防災手帳もうれしい
ダウンロード数2,000万を超えるヤフーの「防災速報」は、地震・豪雨・津波などの災害情報をプッシュ通知するアプリ。現在地のほか国内3地点が設定でき、離れて暮らす家族の状況把握や、移動中・旅行中の災害対策としても便利です。避難場所・ハザードマップ・防災用品の備えなどが掲載された、防災手帳も見逃せません。
NHK ニュース・防災
NHKの公式アプリ。最新ニュースと防災情報を提供
防災情報に加えてNHKの最新ニュースもチェックできる「NHK ニュース・防災」。マップ上で雨雲・台風・河川の情報を確認できる、便利な機能もついています。お天気カメラや放送中のニュースがライブ配信されるので、災害時でも情報をスムーズに入手できますよ。
特務機関NERV防災
さまざまな防災&気象情報をスピーディーに通知!
地震・津波などの特別警報や、土砂・洪水などの危険度を知らせてくれる「特務機関NERV防災」。情報は気象庁の気象業務支援センターから直接受け取っており、独自の技術でスピーディーに通知できるのが魅力です。音や振動を使わず通知したり、サイレントモードでも強制的にアラームを鳴らしたりと、緊急度によって音の種類を使い分けてくれます。
東京都防災アプリ
楽しく学べる防災クイズつき!東京都公式の災害アプリ
東京都公式の「東京都防災アプリ」では、登録したエリアと東京都内の災害・避難・気象情報が確認できます。防災マップ・備えチェックリストといったお役立ち情報に加えて、クイズやシミュレーションゲームで楽しく防災知識が学べる機能もありますよ。家族や友人に位置情報を送れる緊急ブザーや、多言語対応の会話集ヘルプカードも便利。
防災情報 全国避難所ガイド
10万件以上の避難場所から最短ルートをナビゲート
いくつかの避難場所候補地から、最短のルートを徒歩・車などに分けてナビゲート。避難場所以外にも、給水所・医療機関などを表示してくれるのがいいですね。アプリの起動と同時に避難所と地図を保存してくれるので、仮に電波が届かなくなってもマップがリセットされません。
まとめ
旅行先での災害対策について解説しました。旅行は楽しい時間ですが、その一方で、災害に遭遇する可能性もあります。そのため、事前の準備と知識が非常に重要です。この記事が、あなたの旅行がより安全で楽しいものになる一助となれば幸いです。
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