旅行先での災害について考えたことがありますか?知らない土地で地震や津波が発生したときに、どのように行動をすれば良いか把握しておくことは非常に大切です。
そこでこの記事では、旅行時の災害に備えてできることを、
- 出発前
- 旅行先に着いたとき
- 実際に災害が起こってしまったとき
の3段階で解説します。災害の際に役に立つアプリも紹介するので、ぜひ最後までお読みください。
出発前にするべきこと
それでは旅行時の災害に備え、出発前にできることを紹介します。
旅行先のハザードマップを旅仲間と一緒に確認
旅行先のハザードマップを、一緒に旅へ出かける家族や友人と一緒に確認しましょう。災害のリスクはその土地によって異なるので、ご自身が暮らす街では起こり得ないような二次災害が起こる可能性があります。
万が一災害が起きたときに危なそうなところ、逆に避難できそうな場所を大体で良いので把握しておきましょう。そうすることで、災害が起こったときに落ち着いて行動することができます。
複数の交通手段を把握する
災害が起こると、道路が交通止めになったり電車が遅延したりします。旅行中に利用する予定の交通手段が使えなくなった場合に、素早く他の交通手段を取れるように準備しましょう。特に食料が無くなったり、旅行メンバーの誰かが怪我をした際は、素早い行動が必要になります。
防災ポーチを用意する
パッキングをするときに、一緒に防災ポーチを用意しましょう。防災ポーチとは、「0次防災」として推奨されている備えで、災害が起きたときに必要な物を入れておくポーチのことです。家に用意してある防災グッズとは異なり、あくまで旅行に持っていく物なので、2Lのお水などは含まれません。
次の章で、防災ポーチに入れるものリストを紹介します。
防災ポーチに入れるものリスト
防災ポーチには、
- モバイルバッテリーとUSB充電器
- 持病がある方は薬を1週間〜10日分
- 大きめのゴミ袋
- 現金
- お薬手帳
- エマージェンシーシート
- キャンディなどのお菓子
- メガネ・補聴器など
を最低限入れておきましょう。他にも薬以外に持病のために必要な物があれば、必ず入れるようにしましょう。
「エマージェンシーシート」とは、本格的な登山でも使用される防寒用のシートのことです。雨や風、雪から体を守ることができるので、緊急用の保温アイテムとして活躍します。非常に軽いので旅行にも持って行きやすいのも嬉しいポイントです。
また、車で旅行をする予定の旅行者は、2Lのお水やお茶を緊急事態用に車に積んでおくのがおすすめです。
旅行先についたら確認すべきこと
旅行先に着いたらまず、非常口と天気予報を確認しましょう。旅行が楽しみですぐに外出したくなるかもしれませんが、この2つを確認するだけでも災害時の被害を減らすことができます。
宿泊先の非常口の確認
宿泊施設に到着したら、まずは非常口の場所を確認しましょう。万が一地震や火災が発生した場合、エレベーターが止まってしまう可能性があります。迅速に避難をするためにも、必ず非常口を複数確認し、いざという場面でどっち方向に避難をするかを決めておきましょう。
天気予報の確認
豪雨による土砂災害による被害を防ぐためにも、現地の天気予報を確認しましょう。特に登山やカヤックなど、自然の中でアクティビティをする予定の旅行者は、自然災害に巻き込まれる可能性を考慮する必要があります。
悪天候が予想される場合は、遠出や自然の中でのアクティビティを控えるなど、予定を調整しましょう。また、スマホで手に入る情報だけでなく、宿泊先のスタッフやツアーの担当者に情報を聞くのもおすすめです。地元の人だからこそ知っている情報を聞くことができます。
実際に災害が起こった場合にすべき行動
それでは、実際に旅行先で災害が起こった場合の対処方法を紹介します。
身の安全を確保する
災害が起こってしまったときの最初の行動は、基本的に自宅や職場にいるときと同じです。地震が起きた場合は自分の体を守るために机の下にもぐる、屋外にいる場合は建物から離れて安全な場所へ避難します。
また、身の安全の確保の仕方は場所によって異なります。
- 海岸沿いにいる場合は、できるだけすぐに海を離れて、内陸へ移動
- 山の中にいる場合は、落石に気をつけながら山から逃げる。土砂崩れのような大きな音が聞こえたら、下ではなく横方向に逃げる
- 橋の上にいる場合、火災や土砂崩れの起きていない方向へ逃げる
身の安全が確保できたら、次にマップで自分の場所を確認したり、SNSなどを利用して正確な情報を入手し次の行動を考えましょう。
帰宅できる状況になるまで宿泊先で待機
その地域の避難所は、原則地域に住む人が優先されます。そのため、帰宅の準備ができるまでは宿泊先で待機をする方が安全な場合があります。宿泊施設は災害時の備えや訓練を実施しているので、従業員の指示に従って行動をしましょう。
おすすめ防災アプリ
スマートフォンは、災害が起きたときに情報収集や連絡を取る手段として欠かせません。緊急速報の通知設定は必ずオンにしておきましょう。災害が起きたらインターネットが使えなくなると心配されている方もいるかもしれませんが、大規模な災害が起きた場合はその地域で「ファイブゼロジャパン」と呼ばれるWifiが開放されます。
災害時は電話やショートメッセージが繋がりにくくなる可能性が高く、Wifiがあれば繋がるLINEやインスタグラムといったアプリの方が使える可能性が高くなります。そこで、災害時に備えてダウンロードしておきたいアプリを3つ紹介します。
「Twitter」は、テキスト・画像・動画を投稿できる無料のWebサービスです。災害時に素早く情報を手にすることができます。首相官邸(災害・危機管理情報)(@Kantei_Saigai)や総務省消防庁(@FDMA_JAPAN)、防衛省・自衛隊(@ModJapan_jp)をフォローしておくことで最新情報を確認できます。また、旅行先の自治体のアカウントをフォローしておくのもおすすめです。
Twitterは情報を手に入れられる便利なアプリですが、一方で、誰でも投稿ができるということからデマ情報が拡散される可能性があります。情報を見て判断する力を普段から身につけておきましょう。
Yahoo!防災速報
「Yahoo!防災速報」は、緊急地震速報や津波、避難情報、豪雨による災害など防災情報をプッシュ通知で受け取ることができるアプリです。災害マップや防災手帳などの機能も付いているので、災害に備える際に活用しましょう。
My SOS
「MySOS」は、事故やケガ、病気などに遭遇したときに応急処置の方法などをガイドしてくれるアプリです。他にも近くのAEDの検索ができるので、自分が誰かを助ける立場になってしまったときに落ち着いて行動ができます。
もちろん「緊急事態にアプリを見ている時間はない」、と思うかもしれませんが、これらのアプリをダウンロードしておくだけでも、心の拠り所になり災害が起きたときに落ち着いて行動ができるというメリットがあります。
まとめ
旅行時の災害に備える方法、そして災害が起きてしまったときの対処法を紹介しました。災害への対処はすぐにできるものではなく、出発前・到着後から準備をする必要があります。
楽しい旅の準備をする際に防災まで考慮するのはなかなか難しいですが、しっかりと備えることで安心安全な旅行になります。
ぜひ前向きに防災を考え、楽しい旅にしてください。
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