2月にご案内いたしました、レイライン紀行【不思議の国ブータン】ご参加の瀧 智子様からすてきな紀行文をお寄せいただきました。滝様、ありがとうございました。
ブータンの余韻 数年前、島田市立図書館で偶然目にしたブータンの写真集。
その時魅せられたのは
・黒い髪
・日本の和服にも似た前打ち合わせの格子柄民族衣装
・それを着ている子ども達の笑顔
今回、その国を訪れる機会に恵まれ、急いで第四代国王妃(ドルジェ・ワンモ・ワンチェク)著 「幸福大国ブータン」を読むと次のテーマが浮かびました。
・果たして本当に国民総幸福って思ってるの?
・もしそうならどうして皆そう思えるの?
(機内からみえるブータンヒマラヤ・・さあまもなく不思議の国ブータン着です。)
(タラップをおりるとこの景色・・たまりません。撮影に夢中でだれも入国手続きをしてません 笑 )
さて、ドウルク・ユルで目にしたものは
・迫りくる山と山の谷間に広がる見事な棚田
・どれも同じ白壁と彩色彫刻の美しい木造民家
・どこにも沢山いるがおとなしい野良犬
・決して太ってはいないが、道路を騒然と歩く農家の牛達
・よく働く子供や女性
・ときおり街角でブータン判ビリヤードに熱中している男達
・1900年初頭までは鎖国状態に近かったという国
・高い山々(7000m以下)にナさえつけていないお国柄
・鉱山資源が沢山あっても将来困った時のためにあえて開発を控えているという政策
・山の植林を大切に、森林伐採は例え私有林に植えた木1本でも伐採には国の許可がいるとか ・君主制から立憲民主政治に移行しようと話す国王に皆泣いたという民の話
・学校教育(授業料・教科書・文具・宿舎・制服・交通費他)と医療は全額無償の国ブータン
・君主制から立憲民主政治に移行しようと話す国王に皆泣いたという民の話
・4500mの高地にすむ民に平地を与えるから降りてきてはという国王に「ここが良いです」という牧畜民
(参加者おそろいで記念写真)
(最初のお昼は・・こんなです。世界一辛い料理といわれるブータン料理・これは観光客むけの味付け)
(パロの町並み)
(テインプーの町並み・唯一の交差点・ポリスが手信号で交通整理)
(みごとな棚田の風景・みどりにそまった頃にまた見てみたい)
(町中で、アーチェーリーに興じる人々。ダンスがみたくって・・・ずっとまってました)
以上ガイドのチェンチョに聞いた話に更につっこんでいろいろ聞いてみると
・生前に良いことをしておくと死後とても良い世界に行けると信じています。
・食事は常に多人数を想定して作ります。いつ誰が来ても良いように・・。
皆で分け合っ食べます。 勿論野良犬の分もあります。
・「化身」とか「転生」の話も本当です。
2歳位までの赤子にその片鱗を見つけたらすぐ俗界から放れて寺へつれていきます。大体偉い高僧になってます。
・家から僧侶を出す事はとても名誉な事です。貧しい農村の子は寺へ行きます。
・お墓はありません。魂は天に、体は土に還るのです。 などの答えがかえってきた。 (寺院を散策)
(ブータン人にお墓はない。火葬の後、灰をこんな形にかためてさまざまな場所へ・・いつしか風化して・・)
(拡大すると・・・こんなです)
再び私の旅を振り返って思い出すのは、
・ドウゲ・ゾンでのピクニックランチの傍でじっと残りの分け前を待つ野良犬の穏やかな顔
・無言の笑顔で土産物店でもごく自然に赤子のおむつを変えている親達
・黙って観光客にトイレの順番を譲る娘さん
(雲一つ無い天気にめぐまれ、ピクニックランチ) (ガイドのみんなも一緒・・青空の下は、ごはんがおいしい) (スペシャルメニュー・民家訪問・・・大きな家・でもブータンでは普通なんだって)
(リビングです・・・)
(夕食・・おかあさんの手料理・・これがおいしい!!)
(お礼にオカリナ演奏でおかえし・・)
以上、行って、見て、聞いて、接して思ったことは、つまり国民総幸福論って
・幸せの感じ方
・満足のそして感謝のしかたの違いだという事。大きな山の懐に抱かれて、深い仏教の教えの下、「平和の心」の持ち方から生まれた「国民層幸福論」にほぼ納得です。
(みんなで、民族衣装をきせていただいてポーズ)
反省すべきは私達・・・・
・原発で揉めている日本
・隣家での餓死者に気付かずにいる日本
・未来の子供達に多くの借金と汚れた地球を残そうとしている日本
ブータンにて求めたローシルクと格子柄木綿の美しい布をまとう事で彼らの国の素晴らしい生き方をいつまでも忘れずにいたいと思うこの頃です。 良い旅をありがとう。 瀧 智子
(空港でのお別れ・・白いシルクは友情のしるし、またブータンへこれるおまじないだそうです)